自作の洗濯マグちゃん
洗濯機にマグネシウムを投入
つい最近、水道水をマグネシウムで還元して弱アルカリ性のアルカリイオン水に変化させて、その水で洗濯するという商品の存在を知った。その名も「洗濯マグちゃん」という。なんとも素晴らしいネーミングだ。中身は高純度のマグネシウムのみというシンプルなものだが、この効果が侮れないらしく、部屋干しでも臭わなくなっただとか、洗剤や柔軟剤が不要になったとか、すすぎが1回ですむので水道代が安くなったとか、とにかく良いことづくし、らしい。
今回はネット通販でマグネシウムを購入してダイソーの洗濯ネットを組み合わせて、自家製の洗濯マグちゃんもどきを作成し、数ヶ月経過したのでそのレビューをしておこう。
ダイソーの小型の洗濯ネットにマグネシウムを入れた「自家製の洗濯マグちゃん」 |
マグネシウムと水の反応
マグネシウムは洗濯機で撹拌されることで、以下のような化学反応を起こす。- Mg + 2H2O -> Mg(OH)2 + H2
- Mg(OH)2 -> (Mg2+) + (2OH-)
本当に水素が出てくるのかを確認してみた。
水とマグネシウムの化学反応の実験 |
炭酸のようにシュワシュワなるわけではないので、パッと見は何も変化がないように見える。しかし、近づいてよーく観察してみると、マグネシウムの表面に水素と思われる気泡がついているのがわかる。
マグネシウムの表面に小さい気泡が! |
この実験のようにマグネシウムをじっとさせておいても反応が鈍いようだが、かき混ぜると「ぷく・・ぷく・・」と気泡が浮いてくるので、洗濯槽で撹拌されることで、実際はもっと化学反応が活発になるものと思われる。購入したマグネシウムの粒が水と化学反応を起こしていることが確認できたので、早速本題の実際の使用感といこう。
自作洗濯マグちゃんの使い方
うち(9kgの縦型の自動洗濯機)では、約150gのマグネシウムで作った洗濯マグちゃんと液体洗剤を併用するという使い方で使っている。いかに水をPH9近い弱アルカリ性にできるかがポイントとなるため、マグネシウムの量は正規の洗濯マグちゃんで推奨されている量より、ちょっと多めにしている。(正規の洗濯マグちゃんより、マグネシウム純度が低いだろうなと思っているため)- 洗剤の量を半分に
- 洗い時間は長め(15分)に設定
- すすぎは2回で柔軟剤は使わない
柔軟剤の正しい使い方
柔軟剤は、その名前からタオルを柔らかくするためのものと思っていたのだが、どうやらその実態は、繊維を油分でコーティングすることで柔らかくしているため、タオルや肌着には柔軟剤を使うべきではないらしい。なぜなら、油分コーティングのせいで、繊維自体の吸水性が落ちてしまうからだ。一方で、油分コーティングで汚れをつきにくくすることができるので、洋服など身体の外側に着る衣類には適している、というのを初めて知った。
これを知った後は、普段の洗濯(日常の洗濯では、タオルや肌着がメイン)で、柔軟剤を使う気がしなくなって、そこに消臭効果に優れているという洗濯マグちゃんがハマった、という感じだ。
洗濯マグちゃんのメンテナンス
マグネシウムの表面が参加して水との反応が悪くなってくるので、定期的にクエン酸でマグネシウムの表面を溶かしてやるのが良いらしい。大した手間ではないので、2週間くらいに1回の割合でやるようにしている。メンテナンスに欠かせないクエン酸
こちらは、水との反応と違って、すごい勢いで水素が発生してさらに発熱までする。ザ・化学反応という感じだ。
クエン酸水とマグネシウムの化学反応 |
このクエン酸水に少しつけておくだけで表面がピッカピカになるので、とても気持ちが良い。
洗濯マグちゃんの効果
数ヶ月使ってみた肝心の効果は、確かに洗剤が半分でさらに柔軟剤なしで、タオルや靴下などの肌着も全く違和感ない。さらに、タオルを部屋干しにしても特に臭わない。確かに、評判になるだけあって、効果はありそうだ。柔軟剤を使わなくなったおかげで、タオルの柔らかさは少し落ちたが、吸水性はアップしたようで、使っていて心地良いし、香りがしないのも良い。
近年の柔軟剤は匂いもきつく、その化学物質のせいで直接肌にふれているとアレルギーを起こしたりすることもあるらしい。小さな子どもがいる家や敏感肌の人は、タオルや肌着などの普段の洗濯には柔軟剤を使わないのが良いと思う。そして、洗濯マグちゃんは、脱柔軟剤のアイテムとしてもってこいだと思う。柔軟剤を使うとイヤな匂いをその香料で隠してしまうような、ごまかし的な使い方もできてしまうが、使わない状態で、しっかり匂いが取れているというのは、綺麗に洗えていることになるなのだろう。
購入した「マグネシウム」600g
元祖「洗濯マグちゃん」
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