TEKTROのディクブレーキMIRA「MD-C400」のクリアランス調整
後輪のディスクローターとパッドの擦れが発生
前回のソノマに乗り出して2ヶ月時点での記事にも記載した通り、チェーンのメンテをしている時に、後輪を回すとディスクローターとパッドが擦れていることに気づいた。ディスクブレーキは、パッドクリアランスがシビアなので、これはよくあることらしい。
このままでは、走行時にエネルギーはロスするは、パッドも擦れていくわで何一つ良いことなんてない。ということで、ネットで情報を漁りつつ、パッドの位置調整をやってみた。
ちなみにソノマアドベンチャーに標準装備されているディスクブレーキは、テクトロのMiraというモデルで型番がMD-C400。ロードバイク用というわけではなく、シクロクロス用のディスクブレーキのようだ。何が違うのかはわからないが。
クリアランス調整の前に自転車用のディスクブレーキについて調べて基本的な知識がついたので、まずはそれをまとめておこう。構造含めてある程度理解している方が、スムースにメンテナンスできるだろうから。
このままでは、走行時にエネルギーはロスするは、パッドも擦れていくわで何一つ良いことなんてない。ということで、ネットで情報を漁りつつ、パッドの位置調整をやってみた。
ちなみにソノマアドベンチャーに標準装備されているディスクブレーキは、テクトロのMiraというモデルで型番がMD-C400。ロードバイク用というわけではなく、シクロクロス用のディスクブレーキのようだ。何が違うのかはわからないが。
TEKTRO Mira「MD-C400」 |
クリアランス調整の前に自転車用のディスクブレーキについて調べて基本的な知識がついたので、まずはそれをまとめておこう。構造含めてある程度理解している方が、スムースにメンテナンスできるだろうから。
自転車のディスクブレーキについて
機械式か油圧式か
ディスクブレーキといえば、この2種類。ブレーキレバーを引いた力を油圧で増幅させて強力な制動力を得られる油圧式に対して、機械式は引いた金属ワイヤのストロークを利用してブレーキパッドをロータに押し付ける、というもの。油圧式の方が、高価でメンテも大変そうだが、弱い力でもしっかりとブレーキがかけられるのでダウンヒルやロングライド時に手が疲れないというメリットがある。
ソノマアドベンチャー2019は機械式のブレーキがついている。
ソノマアドベンチャー2019のディスクローターは、シマノのセンターロック式。前後ともに標準サイズである直径160mmのローターが使われている。ハブは上画像の通り、クイックリリース式で、左側のギザギザ部分にローターを固定する。この構造から理解できる通り、ハブにはディスクブレーキ専用のものが必要となる。
ディスクローターの固定方式
こちらにも、2種類のタイプが存在する。- シマノの「センターロック」式
- その他の「6穴」(インターナショナルスタンダード)式
ソノマアドベンチャーに搭載されているハブ SHIMANOのHB-TX505 画像はシマノのHPより |
ソノマアドベンチャー2019のディスクローターは、シマノのセンターロック式。前後ともに標準サイズである直径160mmのローターが使われている。ハブは上画像の通り、クイックリリース式で、左側のギザギザ部分にローターを固定する。この構造から理解できる通り、ハブにはディスクブレーキ専用のものが必要となる。
ブレーキ本体はフレームに取り付け
ディスクローターはハブに取り付いてタイヤホイールと同じく回転するのに対し、ブレーキ本体は回転しない場所、つまりフロントフォークとフレームに取り付けられる。この取付方式には下記の3種類が存在する。
よく観察するとわかるのだが、前後のアダプタのサイズは異なるものがついている。TektroのHPの情報と実物の形状から、使われているアダプタは下記のものと思われる。
このPDFのA-2のフロントとリアのサイズ表記はたぶん誤植。なぜなら実物が下写真のようになっていたからだ。(このアダプタがA-2じゃない可能性もあるが)
これらの情報からわかる通り、ディスクブレーキにはフレームに取付部分が必要だ。つまり、ディスクブレーキでないものからディスクブレーキに変えるのは基本的に不可能ということになる。
- インターナショナルマウント
- ポストマウント
- フラットマウント
リアはフレームのポストマウント部に、アダプタとブレーキ |
フロントはフォークのポストマウントに、アダプタとブレーキ本体 |
よく観察するとわかるのだが、前後のアダプタのサイズは異なるものがついている。TektroのHPの情報と実物の形状から、使われているアダプタは下記のものと思われる。
- フロント:A-2「F160/R140」
- リア:A-3「F180/R160」
テクトロのHPにあったPDFよりアダプタ部分を抜粋 |
このPDFのA-2のフロントとリアのサイズ表記はたぶん誤植。なぜなら実物が下写真のようになっていたからだ。(このアダプタがA-2じゃない可能性もあるが)
フロントのアダプタの裏にF160/R140の表記あり |
これらの情報からわかる通り、ディスクブレーキにはフレームに取付部分が必要だ。つまり、ディスクブレーキでないものからディスクブレーキに変えるのは基本的に不可能ということになる。
ディスクローターとパッドのクリアランス調整方法
ディスクブレーキの取り付け構造については大まか理解できた。本題のパッドのクリアランス調整の具体的な方法に入ろう。まずブレーキまわりのネジが何を固定しているのかを確認。
調整に関係ない場所を緩めても意味がないので、ここも理解しておいたほうがよいだろう。
機械式のディスクブレーキのホイール側にはこのように調整ネジがついているのが一般的のようだ。「カチッ」と1クリック分動かしながら隙間を確認しなが当たらない位置にしてやればよい。
黄色2箇所:ブレーキ本体をアダプタへ固定 水色2箇所:アダプタをフレームへ固定 紫色1箇所:ブレーキワイヤの固定 |
調整に関係ない場所を緩めても意味がないので、ここも理解しておいたほうがよいだろう。
1.ローターとパッドのホイール側が擦れている場合
実はホイール側だけが擦れている場合の調整はものすごく簡単で、1箇所のネジを回してやるだけで調整可能になる。ホイール側からアクセスして 矢印部分を 「out」方向、反時計回り、に数クリック分回す |
機械式のディスクブレーキのホイール側にはこのように調整ネジがついているのが一般的のようだ。「カチッ」と1クリック分動かしながら隙間を確認しなが当たらない位置にしてやればよい。
真上から覗き込んで、ローターとパッドに隙間が開けばOK この写真は調整後の状態 |
2.ローターとパッドのブレーキ本体側が擦れている場合
こちらは、ブレーキ本体のネジを緩めてブレーキ本体の位置を動かす必要がでてくる。
以上が、クリアランスの調整方法だ。初めてやる時はよくわからなかったが、いじっているうちにこれらを理解できて、理解できたあとはすんなりと調整することができた。
- ホイール側の調整ネジを「IN」側に
- ブレーキ本体の固定ネジ2箇所(先の黄色部分)を緩める
- ブレーキレバーを握った状態で、ブレーキ本体の固定ネジを締め付ける
- ホイール側の調整ネジを数クリック分「OUT」側に
- ホイールを回して擦れを確認、だめな場合は1〜4を繰り返す
以上が、クリアランスの調整方法だ。初めてやる時はよくわからなかったが、いじっているうちにこれらを理解できて、理解できたあとはすんなりと調整することができた。
その他)ブレーキワイヤの調整
ブレーキワイヤ(ブレーキケーブル)が伸びてきた場合には調整も必要になる。その時は上写真の紫のネジを緩めてワイヤの固定位置を調整すればよい。
一度サイクリング中にブレーキのフィーリングが急に変わったために、調整したことがある
出先で、こういった対応ができるようにも携帯工具ツールを持っておくと安心できる。ただし、家では大きめの工具でしっかりと増し締めしておきたいので、これら調整を自分でやる場合は、家用の工具と携帯工具を使い分けるのがよいだろう。
おすすめの携帯工具ツール、これでブレーキパッドのクリアランス調整も可能だ
今のブレーキの効き具合に大きな不満があるわけではないが、パッドの交換時期が来たら、本体をシマノの機械式のものに交換しようかな、と考えている。というのも、アマゾンで2000円くらいで売っているし、パッドもテクトロよりも手に入れやすそうだからだ。
たぶん取り付くと思うのだけど、パッドの交換時期まではまだまだあるだろうから、それまでに誰か交換してネット上に情報アップしてくれないかなーと思う今日このごろ、である。
ブレーキパッドの鳴きが気になる場合は、まずローターを拭き取ってみて次にパッド洗浄。パッドを外して洗浄しる方法は、こちらの記事をどうぞ。
(後日追記)このBR-M375はMTB用で、ドロップハンドルに着いているSTIレバーとはレバー比が合わないらしい。シクロクロス用というやつで探さないとダメなようだ。
一度サイクリング中にブレーキのフィーリングが急に変わったために、調整したことがある
ワイヤ固定用のネジを緩めて、ワイヤの固定位置をずらしてやる 出先で急にブレーキのフィーリングが変わったので調整した時の写真 |
出先で、こういった対応ができるようにも携帯工具ツールを持っておくと安心できる。ただし、家では大きめの工具でしっかりと増し締めしておきたいので、これら調整を自分でやる場合は、家用の工具と携帯工具を使い分けるのがよいだろう。
おすすめの携帯工具ツール、これでブレーキパッドのクリアランス調整も可能だ
今のブレーキの効き具合に大きな不満があるわけではないが、パッドの交換時期が来たら、本体をシマノの機械式のものに交換しようかな、と考えている。というのも、アマゾンで2000円くらいで売っているし、パッドもテクトロよりも手に入れやすそうだからだ。
たぶん取り付くと思うのだけど、パッドの交換時期まではまだまだあるだろうから、それまでに誰か交換してネット上に情報アップしてくれないかなーと思う今日このごろ、である。
ブレーキパッドの鳴きが気になる場合は、まずローターを拭き取ってみて次にパッド洗浄。パッドを外して洗浄しる方法は、こちらの記事をどうぞ。
(後日追記)このBR-M375はMTB用で、ドロップハンドルに着いているSTIレバーとはレバー比が合わないらしい。シクロクロス用というやつで探さないとダメなようだ。
同じ自転車に乗ってます。
返信削除パッドを外し、ブラシで汚れを取り、
裏表逆に付けて鳴きが解消したこともあります。
(間違えて取り付けた結果です)
ローターの内(ハブ)側はバリがすごく出ていて
パッドのあたりが均等ではない事も気になったので
パッドが当たる部分(穴とエッジ)のバリ取りもしました。
ローターの内側のバリ取りとはマメですね。
返信削除このソノマに乗り出して2年以上になりましたが、最近の鳴き解消は、「週〜2週に1回、ローターをウェットティッシュで拭く」という、とても横着なものになりました。
拭いたあとは、ほぼ鳴かなく or 鳴きが小さくなるので、楽ちんメンテな割には効果あり、です。3〜5日くらいすると少しずつ鳴くようになるので長持ちはしないですが、とても簡単なので横着な人にはオススメです。
パッドを交換したいのですが在庫をみつけられなくて
返信削除互換できるシマノや他社でもいいので使えるパッドわかりますか?
こちらの記事メカニカルブレーキのパッドの洗浄と鳴き解消も参照ください。
削除A10.11と互換性のあるブレーキパッドは シマノの「B01S」が有名です。(私も次の交換用にこれを1セット持ってます)
今買えそうなのは「B01S」の後継モデルの「B03S」のようでが、今みたらアマゾンでは在庫切れになってますね。一応、リンク置いて置きますね。
AmazonのB03Sページ