皮膚真菌症(癜風・脂漏性皮膚炎)と薬用石鹸
皮膚真菌症の繰り返し
数年前から、皮膚真菌症に類似した症状に悩まされていた。夏の汗をかく時期や冬の乾燥した時期に、首やお腹に強いかゆみがあって、その周辺が赤っぽい鱗状になったりする。病院では、皮膚に常在するカビ菌が原因の可能性があると言うことで、抗真菌薬剤(ケトコナゾール)の塗り薬をもらったことがあって、塗ってしばらくすると治まるのだが、またしばらくすると再発して・・・というのを繰り返し、その後は病院にもかからずに、かれこれ数年が経過していた。
今年の梅雨の時期にまたかゆくなったので、なんとか完治しないものかと、ネットで調べてみると、マラセチア菌という真菌の一種が原因の、癜風(でんぷう)や脂漏性皮膚炎というものがあてはまることが判った。しかも、成人の場合は、治ってもすぐ再発する可能性が高いという。まさに、私の状態にぴったり一致する。
そこで、抗真菌成分の入った石鹸を定期的に使うことで症状が抑えられることがあるという情報を発見したので、抗真菌成分や殺菌成分の入った薬用石鹸をいくつか購入しいろいろ試してみた。
薬用石鹸いろいろ |
「イソプロピルメチルフェノール(IPMP)」配合の石鹸
試して見たのは、次の3種類
- ミューズ
- ピロエース石鹸
- For Back
価格はミューズが100gで100円と安く、ピロエース石鹸は200-300円、For Backは500円くらい。
ミューズは「薬用」という感じの香りで、いかにも殺菌しそうな香りだが、そこまで薬っぽくなく好印象。ピロエース石鹸は、さらに癖が強く(香料としてティートゥリー配合)すごい効きそうな、より「薬用」っぽい感じで、クセが強い。For Backはハーバルシトラスというだけあり、普通に良い香りで、薬用という感じは全くせず、バスタイムを気分良く楽しめる。
殺菌以外の有効成分として、ピロエース石鹸と For Backには、消炎成分・抗炎症成分も配合されている。ピロエース石鹸には、ジフェンヒドラミン塩酸塩。For Backには、グリチルリチン酸ジカリウムがそれぞれ配合されているのに対し、ミューズにはこれが入っていない。
薬用石鹸いろいろ 有効成分とか |
使った感想は、どれも体臭を抑える効果は抜群で、普通の石鹸・ボディーソープとは別物だな、という感じ。正直ここまでニオイに効果があるものだとは思っていなかったので薬用石鹸をおおいに見直した。
使用感の泡立ちや洗ったあとのさっぱり感も、どれも好印象で大差はない。ちょっと値段の高いFor Backは、香りがとても良い上に泡立ちもとても良かったのだが、石鹸が柔らかめなのでなくなり方が早い気がした。
泡立て石鹸ネットに入った For Back |
そして、肝心の皮膚真菌症に対しては残念ながら「効果はない or なさそう」だった。これらを使っている間に、お腹周りが痒くなる症状が再発したため、効果なしの結論に至った。
有効成分について調べてみると、このイソプロピルメチルフェノールは、バイキンと呼ばれる細菌に対して殺菌作用はあるが、カビと呼ばれている真菌に対しての作用はない(弱い)らしい。素人的には、殺菌と書いてあると菌をすべてやっつけそうな気がするのだが、細菌と真菌(カビ)とは別物らしく、有効成分も異なるらしい。つまり、ニキビや体臭には効果はあるようだが、カビが原因の皮膚真菌症やカンジダには効果がない・弱い、ということだ。
コレが効けば一番安いミューズを使い続けようかな、と思っていたのだけど・・・皮膚真菌症に効かないのであれば仕方がない。とはいえ、ニオイに対する効果は抜群でそこはとても気に入ったので(もともとニオイで悩んでいたわけではないが)、次に紹介する効果のあった石鹸と併用することにした。
薬用石鹸の定番でコスパが最も良い「ミューズ」
香りと泡立ちがとても好印象「For Back」
殺菌+消炎効果ありでコスパの良い「ピロエース石鹸」
「ミコナゾール硝酸塩」配合の石鹸
- ココデオード
- 綺麗ケア
抗真菌(抗カビ)への有効成分として、ミコナゾール硝酸塩が配合されていて、ともに1個100gで価格は1000円くらいと、先程の石鹸たちと比べるとかなり高い。
さらに抗炎症剤として、グリチルリチン酸ジカリウムが配合されている。白金製薬という同じ会社が出していて、石鹸も同じようなモノであったので、中身は同じで、パッケージと商品名が違うだけなのかな、と思っている。
綺麗ケアのほうが外箱のパッケージが上品 |
結論から書くと、この2つの石鹸は予想以上に、効果があった。
使い始めて2日目くらいからかゆみがなくなり、使っている期間はまったく痒くならない。皮膚の状態もすこぶる安定していた。かゆみが出た直後に使って、2日でそれが治ったことからも明らかに効果あり、といえるだろう。
効果は、私が悩まされている癜風や脂漏性皮膚炎のような症状だけではなく、ガンジタなどにも効くようで、商品としては「デリケートゾーンにも」というように売り出されている。ココデオードのパッケージには、「男と女の石鹸」と書かれており、ちょっと恥ずかしいというかくすぐったい感じのデザインになっている。(オンラインの通販で買う分には気にならないが、実店舗だとちょっと気が引ける、かも)
パッケージデザインはさておき、欠点は石鹸にしては値段が高いという点。とはいえ、毎日、頭以外の全身に使っても1〜2ヶ月くらいは持つので、皮膚真菌症に悩んでたり、かゆみ止めの薬や保湿で苦労している人には最高の助けになると思う。少なくとも私には最高の石鹸だった。
パッケージデザインはともかく、効果バツグン「ココデオード」
綺麗ケアも同じモノのようで効果はバツグン。こっちのほうがパッケージが好印象
また、パッケージにも記載されている通り、カラダのニオイ予防効果も先程のイソプロピルメチルフェノール配合の薬用石鹸と変わらず、すばらしい効果があった。夏場に自転車に乗って汗だくになっても、汗臭くなったという感じがしなくなった。なんというか、汗をかいても無臭という感じ。これはイソプロピルメチルフェノールの石鹸も同様だったが。
泡立て石鹸ネットに入れて愛用中 硬さもしっかりしていて、白くて丸い石鹸 |
香りは(商品パッケージとは異なり)特に主張するような香りではないので違和感もない。欠点は価格だけだが、効果は抜群なので、皮膚の状態で悩んでいる人にはぜひ試してもらいたい。
固形石鹸の使い方
ミコナゾール硝酸塩が配合された石鹸には、コラージュフルフルという液体石鹸がメジャーなようで、こちらはネットでも見かけるし近所の薬局にもおいてあったが、個人的には固形の石鹸が好きなので、こちらは試していない。こちらには有効成分がミコナゾール硝酸塩に加えて、イソプロピルメチルフェノールも入っており、真菌(カビ)も、細菌(バイキン)もやっつけるとアピールされた商品になっている。
液体ボディーソープや泡タイプが好きな人にはコレが良いのだろう
固形石鹸は、泡立て用石鹸ネットに入れてぶら下げてある。これが石鹸の保管も楽だし、使うときにも使い勝手が良い。使うときは、手で泡立ててそのまま手で身体をこすり洗いをする、具合だ。
風呂場にぶら下げられた2種類の石鹸 |
ミコナゾール硝酸塩の石鹸は、週に1〜2回の使用で皮膚真菌症の予防効果があるらしいので、普通の薬用石鹸と併用して、週に2〜3回くらいの使用頻度にして経過を、継続観察中だ。
私の場合は、皮膚真菌症に対して薬を塗るよりも、何よりも石鹸が効果あったというくらい効き目があった。同じような症状で悩んでいる人にはぜひ試してもらいたい、と思う。
固形石鹸はぶら下げられる泡立てネットに入れて使うのがオススメ
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