メカニカルブレーキのパッドの洗浄と鳴き解消

テクトロのディスクブレーキ「MIRA MD-C400」のブレーキパッド

乗り始めて約1年半が経過したライトウェイのソノマアドベンチャー、乗り出してしばらくしてからフロントのメカニカルブレーキがキーキー鳴り出し、1年くらいした頃からリアも同様にキーキーなるようになった。

今回は、パッドの消耗状態を確認するためにフロントのブレーキパッドを外し、ついでにパッドを洗浄したので、その記録を紹介しよう。

ソノマアドベンチャーに搭載されているディスクブレーキ
テクトロ mira MD-C400(フロント)

ブレーキパッドのハズし方

パッドのつけ外しはものすごく簡単。3分もあれば外せるだろう。ただし、外した後にはパッドとローターのクリアランス調整が必要なので、そちらには少々時間かかるかもしれない。必要な手順は
  • タイヤを外す
  • ピンをラジオペンチで曲げてまっすぐにして引き抜く
  • バッドを取り外す
これらだけだ。これで外れる部品は、パッドが2つとそのパッドの間に挟まれているステンレスのバネと引き抜いたピンの4つの部品。
外した4つの部品
テクトロのスタンダードメタルコンパウンド「A10.11」

パッドを外した結果、テクトロのMIRA MD-C400に初期で着いていたブレーキパッドは、同じくテクトロ製の「A10.11」ということが判明した。テクトロによると、この「A10.11」は、スタンダードなメタルコンパウンドのブレーキパッドらしい。メタルだったせいで、キーキー鳴りやすかったのだろう。
パッドタイプが判明したついでに、ブレーキパッドの素材について情報をまとめておこう。

ディスクブレーキのブレーキパッドの素材

ディスクブレーキのブレーキパッドには、樹脂(レジン)系と金属(メタル)系の2種類があって、それぞれメリット・デメリットがある。

樹脂(レジン)系コンパウンド

メリットは、素材が柔らかいため、効き方がマイルド、ローターが傷みにくい、音鳴りが少ない、などだ。
一方、デメリットは、パッドの消耗が早く、熱(長時間の使用)や油や水気に弱い(制動力が落ちる)、など。
整地された道路を走るロードバイク向き、と言われている(らしい)。

金属(メタル)系コンパウンド

メリットは、その硬さのため、効き方がガツンと強めで制動力が強い、熱(長時間の使用)や水・油に強い(それら環境でも制動力が安定している)、などだ。
一方、デメリットは、音が鳴りやすく、ローター側にも消耗があって、(制動力が強いために)タイヤがロックしてスリップしやすい、などだ。

1年半使用した状態の金属系のパッド
厚みもあって、まだまだ使えそう

一般的には、荒れた道路を走るMTBやアドベンチャー、グラベルロードには、金属パッドが向いてると言われているようなので、ソノマアドベンチャーのコンセプトからすると、メタルコンパウンドのパッドが使用されているというのは妥当だろう。

その他には、ロードバイクでも山を登ったり下りたりと、ブレーキを多用する使い方をする場合は熱に強いメタル系のパッド が必須だ。

ブレーキパッドの洗浄・鳴き対策

厚みはまだまだ十分あったので、パッドは交換せずに、キーキー音対策として、パッドを洗浄をしてみた。

ネット上には煮沸して油分を完全に落とすとか、石鹸で洗えば良い、などといろいろな方法がみられたのだけれど、簡単かつ効果が高そうな、重曹を使ってこすり洗いする、という方法でやってみた。

使うのは重曹と水のみ

やり方はとても簡単で、手を洗うように、パッドをこすり合わせて洗うだけ。重曹はパッドの間に挟んで、石鹸の用に使う、というもの。

洗面所にパッドを置いて水で軽く汚れを落とし、片方に重曹をふりかける。そしてパッドを合わせてこすり洗いし、これを数回繰り返した。

洗面所でこすり洗い

1回目(2回目も少々)は、重曹ペーストが黒くなって汚れ取れているのが見て取れた。3回くらいで黒くならなくなってきたので、3〜4回で完了。

重曹は、水に溶けにくい塩のようなものなので、つぶつぶによるこすり洗い効果と、水と合わさって弱アルカリ性になることで、油などの汚れを洗い流す働きがある。パッドの鳴きの原因は油汚れらしいので、簡単で効果が高そうなこの方法でやってみた。

メタルコンパウンドなので、なかまで水は染み込まないだろうと、洗浄後は、キッチンペーパーで拭き取っておしまい。写真ではわかりにくいが、パッド表面はとてもきれいな状態となった。

洗浄後 水分を拭き取った状態

ブレーキパッドの重曹でこすり洗いの効果

肝心の効果は、「明らかに効果あり」と言えるだろう。ただし、「使っているうちにまた鳴き出す」とも言える。

もう少し詳しく書くと、今回はローターはウェットティッシュで拭いただけなので、そっち側の洗浄は適当だったにもかかわらず、洗浄後100kmくらいは、ほぼ無音。ただし、かなり強くブレーキすると鳴く感じはあった。

また、洗浄後100km超えたくらいからは、少しまた鳴き出すようになったかな、という感じ。これをやったからといってずっと鳴きがなくなるわけではなさそうだ。(ローターをウェットティッシュで拭くだけでも、一時的に鳴きにくくなったりする)

しかし、洗浄前はかなりうるさかった(軽いブレーキングでもキー!って鳴いていた)のが、ほぼ無音(キーではなく、パッドの擦れ音のシャーという感じ)にリセットされたので、半年〜1年に一度くらいはパッドの状態確認ついでに、洗浄してやるのが良さそうだ、というのが結論だ。

いろいろな掃除に使える重曹の粉末

また、パッドが消耗したら、鳴きにくいと言われているレジン系のブレーキパッド(シマノのB01S)に変えてみようと思っている。このテクトロのパッド形状は、シマノのディスクブレーキのパッドとも互換性があるため、アマゾンなどで手に入れやすいシマノ製のものにするのが良いだろうと思っている。

シマノ ディスクブレーキパッド B01S

2021年の夏時点では、B01Sは廃盤となって後継モデル B03S となったようですね


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