はじめてのワイヤ交換とバーテープ交換

 ワイヤ類とバーテープの交換

ソノマアドベンチャーに乗り出して約3年半、距離にすると16,000kmくらい乗っていても特に問題はなかったのだけれど、バーテープが目に見えてボロボロになりつつあったので、流石にそろそろ交換しておいたほうが良いだろうということで、シフトワイヤーとブレーキワイヤーのインナーケーブルとアウターケーブル、バーテープを交換した。すべて初めての作業だったこともあり、新たに理解できたことや気になった箇所などを、備忘録としてここに記録しておこうと思う。

今回の作業用に購入した交換用の部品

交換用のワイヤにもグレードがあって購入時にちょっと迷ったものの、私の場合はメンテナンス頻度が高くないので、インナーケーブルはステンレス製で・・・と下記のアイテムを選択した。
  • ロード用SUS ブレーキケーブルセット
  • オプティスリックシフトケーブルセット
  • チューブライナー(結局使わなかった、ソノマには不要)
  • ワイヤーカッター(写真撮り忘れ)
  • バーテープ(写真では箱から出た状態)
  • アウターケーブル2m(作業途中で買い足したため、写真なし)
シフトケーブルセットのアウターケーブルは1.7mのものが1本入っているのだけど、ソノマアドベンチャーの場合はこの長さでは足りず、近所の自転車屋さん数軒を回ってアウターケーブル2mのみを売ってもらった。(2mで 4〜500円くらい、自社オリジナルブランドのものしか量り売りできません、って店もあったが、シマノのヤツを売ってくれるお店で買ったので、ケーブルセット付属のアウターケーブルと同じOT-SP41だと思う)

チューブライナーは、フレーム内蔵をインナーケーブルだけで通すときにガイドとして使うかも、ということで買っておいたが、ソノマはアウターケーブル全通しのタイプであったので、これは出番がなかった。

ソノマアドベンチャーのケーブルシステム

ソノマアドベンチャーのケーブルはフレーム内蔵式で、フレームの内側を通るようになっている。この点は、どの自転車を買おうかと迷っている時に「内蔵式の方がスッキリして良いなぁ」と個人的にはポイントが高かった点の一つでもある。

フレーム内蔵式の自転車にはフレームの内側をアウターケーブルがそのまま通っているものと、フレーム内側はインナーケーブルのみのものなど、自転車のフレームによって異なるらしく、ソノマアドベンチャーがどうなっているのかはよくわかっていなかったので、今回の交換でわかったことをまとめておこう。

必要なアウターケーブルの長さ

ブレーキ:ケーブルセットの2.2mでギリギリちょうど
シフト:ケーブルセットの1.7mでは全然足りなかった。3mくらい必要
 フロントディレーラー:約1.2m
リアディレーラー:約1.6m
 (きちんと測ったわけではなく、作業後の余りの部材からの推測値なので目安程度で)

ソノマアドベンチャーの左ハンドル側

まずは、先に作業した左ハンドル側から。作業後に理解できた全容を写真に整理しておいた。色が薄くなっている箇所はフレームの内部を通っている箇所で、アウターケーブルは1本続き。

左ハンドル側のケーブルシステム

次に作業する自分へのアドバイスとしては、ブレーキのケーブルセットのアウターケーブルがギリギリの長さだったので、両方のブレーキを外して、それぞれの長さを見ながら良さげな箇所で2つに分けるのが良さそう。(今回は後に作業したフロントブレーキのアウターケーブルがちょっと短く、リアブレーキに比べてタイトになってしまったので)

何箇所かについているワイヤの固定部品はラジペンの先で開いてやると割れずに簡単に取り外しができた。しかし、プラスチック製なのでそのうち割れそうな気がする。割れたらケーブルタイでゆるく固定すれが良いかと思いながら作業をした。

リアブレーキに向かうアウターケーブル
何箇所かについているワイヤ固定部品がついている

リアブレーキのアウターケーブルの最後の部分、アジャスターの箇所には、もともと何やら小さな部品がついていたので、それをそのまま再利用した。あとで調べたところアジャスターとの接触抵抗をへらすための部品のようだ。

また、キャップは新しいのを使うべきなのか、もともとついているものを再利用するのが良いのか迷ったのだけど、もともとついていたのが金属製でそっちの方が良さげに見えたのでそれを使い回すことにした。また、アジャスターは締めてリセットしておいた。(イマイチ使い方を理解していなくて、ほとんど使ったことないけれど、今回やっと理解できた)

リアブレーキとの接続部分

今回の作業を通じて感じたのは、この自転車はアドベンチャーロードというだけあって、よく出来てる!ということだ。(他の自転車はママチャリくらいしか知らないんだけど・・・)アウターケーブルも、ハンドルからディレーラーやブレーキ直前まで基本的に1本続きなのでケーブル途中での劣化がほぼ起きないようにデザインされている。雨の中や泥道を走ることも想定してのタフな環境での使用を想定して真面目に作られているようでとても印象が良い。

実際3年半も使ったワイヤで劣化していたのは、ハンドルレバー付近の摺動部と、アウターケーブルがなくむき出しになっている各部品との接続部分のみだった。

3年半使った初期装備のフロント側のシフトワイヤ
コーティングの色からオプティスリックと判明
ハンドルレバー付近に劣化あり、ここが抵抗を大きくしていたものと思われる

私の使い方として、あまり雨に濡れるような環境ではこの自転車には乗っていないというのもあるだろうが、使用期間の割には状態が良いように感じた。とはいえ、交換後はフロントディレイラーのシフトチェンジがびっくりするくらい軽くなったので、この1箇所の劣化があるだけでも部品としてはアウトなのだろう。

ブラケットカバーをめくったときに、シフトケーブルとブラケットカバーの間にある白いPOMの部品(POMやジュラコンと呼ばれる摺動部に使われる柔らかいプラスチック)が削れて粉を吹いていた。ワイヤのほつれがシフトチェンジのたびに引っ掻いてできたものかなと思われる。定期的にチェックしておけば、もう少し早く気づいてやれたかも、とちょっと反省。

フロントディレイラーのワイヤ劣化で削れたプラスチックの粉がびっしりついていた

ブレーキのインナーケーブルは直線的で難しくなかったが、シフトのインナーケーブルは曲線的かつ複雑な経路をしているため、タイコの部分を外したり・装着するのがちょっと難しかった。

このタイコ部分をここに入れたり、ここから外すのがなかなか難しかった

タイコをうまく入れても、アウターケーブルの作業している間に押し出されてまた入れる作業が…などということがあった。一番作業の難易度としては高い箇所な気がする。

ここがなかなか入らない!

あと、シフトのインナーケーブルのハンドル側には、ちょっと変わった形のキャップがついていて、フロントディレイラー側は、ここも割れていたので、そこの部分でも抵抗が大きくなっていたものと思われる。(写真は取り忘れた)

スリット部分がきれいにハマるようになっていたのでわかりやすかった

ソノマアドベンチャーの右ハンドル側

続いて右ハンドル側も同様に作業後に理解できた全容を写真に整理しておいた。フレーム内蔵の箇所は色を薄くしてある。こちら側はフロントブレーキはフレームの内側は通らないので、フレーム内部を通るのは1本のみ。

Fブレーキはフレーム内を通らずシンプル
Rシフトケーブルはフロントギアの近くを通るので接触しないように注意が必要

リアディレーラーのインナーケーブルにはフロントほどの劣化やダメージの箇所は見当たらなかったが、交換後はやはり軽くなった。(フロントほどの変化はなかった)

こちら側は注意すべきなのは次の写真の箇所と思われる。フレームにアウターケーブル用のガイドがついているんだけど、フロントのインナーギアと、とても近い位置を通るので当たらないように整形してやる必要あり。

ここが接触していたようでアウターケーブルが削れていたことがあった(過去の経験)

バーテープの交換

今回の作業で最もつらかったのは古いバーテープの粘着テープと破れた箇所をきれいに除去する工程だ。ここが一番時間がかかって、途中で投げ出したくなった。次やる時は、もうちょっとうまくやる方法を調べてからやろうと思う。

古いバーテープを外した直後
両面テープの箇所に残りカスが・・・

ちまちま手作業で外した後に、チェーンクリーナーをかけたクロスでゴシゴシと削り取るで作業をひたすら繰り返す。途中からメラミンスポンジ(激落ちくん)を消しゴムのように使ってゴリゴリやり、結果的にはそこそこきれいに。時間と体力と精神力を持っていかれたが…

ちなみに、記事での順番は逆になったけど、この作業はワイヤ交換前の一番最初にやった作業だ。

そこそこキレイになったハンドルに新しいアウターケーブルを這わせビニールテープで固定

バーテープを巻く前に、この写真のようにケーブルをテープで固定。ビニールテープで広く覆っておけば、今回一番大変だった両面テープ部分のカス残りがマシになるんじゃないかなーなんて思いながらビニールテープを隙間なく、ぐるぐるまきにしておいた。次に交換するときに、これがうまくいけば下ハンドルにもテープを巻いてからバーテープを巻くようにしようかなと思っている。

巻き方は、YouTubeを参照にたすき掛けで巻いた。動画を見ながらやれば特に難しくはなかった。等間隔にできているかなどの美しさはさておき、隙間もなく特に問題なく使えている。

気分を変えて黒からブラウンに
美しくはないかもしれないが(私的には全く)気にならないレベル

巻き終わって、意外にも苦戦したのが、エンドキャップの取り付け。半分くらいはみ出したバーテープを押し込みながらエンドキャップを取り付けるのが、結構難しい。後から見つけたサイトのアドバイスによると、巻きだしてすぐにエンドキャップが取り付けやすいくらいのはみ出し量になっているかを確認するのが良いらしい。次回はそうしてみることにする。

作業を終えての感想

作業の途中で買い出しに行くことになり、左ハンドル側(約2.5時間)+買い出し(1.5時間)+右ハンドル側(約2時間)と、ほぼ一日作業となった。次の日は作業の姿勢が良くなかったと思われる筋肉痛にも襲われる始末である。

次はもっとうまくやれるだろうが、それでも2〜3時間はかかるだろうから、このメンテナンスするなら2〜3年に一回くらいで良いかな、という感じである。もちろん、今回は学べたことも多いので、次回からやる際のハードルはぐんと下がった。


最後に今回買ったものを紹介しておこう。

まずは、スレンレス製のシフトケーブルセットで、オプティスリックというコーティング加工がされたもの。サビに強く滑りがちょっと良く長持ちしそうな一品

次に、ステンレス製の錆びにくく伸びにくいブレーキ用のケーブルセット

あと、絶対に欠かせないのがワイヤカッター、私が買ったのはアマゾンで評判が良くて千数百円とお手軽に買えるコイツ。サイズはこの150で、ステンレス製のワイヤも5mmのアウターケーブルも全く問題なくカットできた

最後にレザー風のブラウンのバーテープ。
ある程度の厚みがあってレザー風で2000円以内くらいで買えて評判が悪くないもの、という視点で選んだ。高級感はないが、ぱっと見の印象も握った感触も良い

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